アクアマリンの秘密
「俺がこんなの避けられねぇわけねぇだろ、バカ。」


そう言ってあたしの方にニッと笑う蒼刃。

気付くとマイサの剣を、自分の刀で抑えつけている。

マイサの赤褐色の髪がはらはらと地面に落ちる。



「遊びは終わりだ。マイサ。」

「くっ…。」



あたしは地面に落ちた髪の毛に触れるために飛んだ。
周りなんて何も見えずに…



「なんてじょーだんよ♪
お姫様自らこっちに来てくれるなんて思ってなかったわ♪」



そしてマイサは右手に持っていた剣を真下に落とす。



「っ…星来!!」

「え?」


あたしは上を見上げた。

あたしに向かって落ちてくる剣。

思わずぎゅっと目を瞑った。



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