アクアマリンの秘密
私は水晶に手をかざした。




「な…何を…?」

「回廊から戦士たちをこちらへ呼び戻す。」

「え?」

「同じことを2度言うのは嫌いだ。
お前は下がっていろ。」









回廊を操作しているのはイアル様だ。
おそらく私が動けばすぐさま気付かれる。
上手く回廊から戻すことは出来るだろうが。





「あとは…戦士たちに任せるとしよう。」



私の役目は終わる。
イアル様を裏切った私に居場所などどこにもない。

私はなんと愚かな人間なのだろうか。
自分で見つけた居場所をこうもたやすく手放そうとするなんて。




私はかざした手に持てる力の全てを集めた。



「その穴へと入れ、戦士たち。」



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