アクアマリンの秘密
「あなたたちは…誰…ですか…?」




さっきから誰なのか分からない人ばかりがあたしの周りにいた。
今入ってきた子もそう。
顔も名前も知らない。

だから誰かと聞いたのに…
さっきの蒼い目の男の子のように哀しそうな表情を浮かべる、目の前の桃色の髪の男の子。

それでもその男の子は、なんとか笑顔を作ってあたしに話しかけてきた。




「ボクは…澄瀬桃依。
あなたの家臣です。」


笑顔だけどどこか寂しげにそう言う…桃依という男の子。


「澄瀬…桃依…。」

「桃依、と呼んで下さい。」

「桃依…。」

「蒼い髪の少年と…何か話されましたか…?」


緑の髪をした男の子が歩み出た。


「え…ええ…。
誰か、と尋ねました。」

「…そうですか…。」



酷く落ち込んだ声でそう言う男の子。

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