アクアマリンの秘密
「お前がいつ目覚めんのかも分かんねぇ状況で生きた心地なんかしなかったし、目覚めたお前に『誰?』って言われた時も…死んだ方がいいんじゃねぇかって思えてきた。
…お前が俺を忘れた世界で生きるなんて…もう出来ねぇんだよ。
んなもん…分かれよバカ。」

「…ご…ごめんなさい…。」



俺の腕の中でシュンとする星来。
これくらい反省してもらわなきゃ困る。
…こいつはいつだって…無茶すぎる。



「お前、俺と約束したよな。」

「話聞くって…約束?」

「ああ。」

「話って…?」



俺は腕の中から星来を解放した。
そして少し潤んだその目をじっと見つめた。

こいつに言わなくちゃなんねぇことはたった一つだけだ。






















「好きだ。」


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