アクアマリンの秘密
* * *


「え…?」


たった一言だけど、真っすぐな言葉があたしの胸を高鳴らせた。


「俺がお前を守る。いつでもお前のそばにいて…絶対に。」


その蒼くて意志の強い目があたしの動きを止める。
右目から涙が一筋零れ落ちた。


「…なんで泣くんだよ…。
せっかくお前…泣きやんだのに…。」

「だっ…だって…。」



だって…そんな言葉が…苦しい。
嬉しすぎて…息が詰まりそう。



わしゃわしゃっとあたしの目をちょっと乱暴にこする蒼刃。



「わっ…!!」

「泣くなっつーの。泣きてぇのはこっちだ。」

「え…?」

「人が好きだっつってんのに涙で返されるってことは…
…そういうことだろ?」

「ち…違っ…!!」

「あ?違うのか?」

「えっと…。」



あたしは思わず俯いた。
違う…けど…蒼刃みたいにストレートになんて…。



「お前は…どう想ってんだよ。」


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