アクアマリンの秘密
「うわっ!!」


あたしのあまりの勢いの良さに、ソファーに尻もちをつく桃依。


「ごっ…ごめん…重かったよね…っ…
でも今…抱きつかずにいられないよ~…!!」


あたしはソファーの上でまた桃依をぎゅっと抱きしめた。


「えへへ~♪嬉しいな~♪もっとぎゅってしてー♪」

「桃依っ…!!
あたしも…桃依のこと、すっごく大事だって思ってるからね…
あたしにとっても…桃依は家族…だから…。」

「うん。ありがと、星来。
だから、泣かないで。ね?」

「え?」


あたしは桃依からパッと離れる。
そして自分の右目に触れる。
あたし…泣いてる…?


「あたし…なんで泣いて…。」

「ありがとう、星来。
星来のこと、泣かせたくなんかないのに…ボクはいつも泣かせてばかりだね。
でも…すごく不思議…。星来の涙には癒しの力があるみたい。
あ、でももちろん笑顔のほうがもっと癒しの効果抜群だけどね!!」


悪戯っぽくそう言って、桃依はにこっと笑う。


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