アクアマリンの秘密
「ん?」

「いや…なんでもないよ。
あれ?桃依、さっきまでソファーにいたのに…。」

「だぁってあの二人、口げんか始めちゃったんだもん。
どうせとばっちりはボクにくるでしょ?
蒼刃、星来のこと殴ったり出来ないもん。
だから避難してきたの!!」

「なるほどね。それは名案だよ、桃依。」

「でっしょー?
蒼刃、ボクを殴る時、全然手加減してくれないんだー…。」

「それは…桃依が星来とベタベタするからでしょ?」

「だって星来可愛いんだもん♪
それに優しいし…ねっ!!」

「『ねっ!!』じゃないよ…。
僕は知らないよ…蒼刃の怒りを買っても…。」

「えー緑志…助けてくれないの?」

「触らぬ神に祟りなし。」

「えーっ!!」



生まれて初めてあんな『死』と隣り合わせの状況に立ったって言うのに、今、こうしてみんなで笑い合っていられること…

それが今のあたしには奇跡みたいに思えて、思わず笑みが零れた。


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