アクアマリンの秘密
【桃依side】


今日はいろんなことがありすぎた…
ぼうっと外を眺めながらそんなことを思う。
ホントに…目まぐるしい一日だったなぁ…。


そんなことを想いながら星来が触れた右のほっぺを自分で触る。


「あれ…傷…治ってる…。」


クロアーツが押し寄せてきた時に飛んできた石で、ボクの右頬には切り傷が出来ていたはずだった。
白斗にヒールをかけてもらった覚えはない。
なのに今、傷がないってことは…


「星来の新しい力…かなぁ…?
ヒール…覚えたのかな…。」


そう独り言を呟いて、枕元にある共鳴石にそっと触れた。
キラキラ光ってる。

さっき白斗が話してくれた。
この石が『トルマリン』という石だってこと。
ボクの目の色と同じ色なのは、偶然…なのかな…?


「…偶然なんかじゃないんだよね…きっと。」



きっと偶然なんかじゃないんだ。

ボクが今、こうしてここにいるのも…

みんながこうしてボクのそばにいることも…

誰かがボクのために泣いてくれるのも…


偶然なんかじゃない。



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