アクアマリンの秘密
「今日の様子から察するに、共鳴石の取り込まれた特定部位を斬り落とさないとビシアスは倒せない。
現段階においてはあくまで、オレの憶測に過ぎないんだけど…どう思う?」

「…俺も全く同じことを考えていた。
ただやみくもに斬ってもやつらの身体は元に戻る。」

「そうだね。
だからビシアスの身体を繋ぎとめている『核』となってる共鳴石自体を彼らの体から切り離さなきゃ意味がない…
とはいえ…そこまで本当に考えてたのかな、星来。
オレには行き当たりばったりにも見えたんだけど…。」

「おそらく…考えてなかっただろう。
そういう『強運』も彼女の能力の一つかもしれない。」

「強運って…実際助けたのは紫紀だろ?
時間を止めて。」

「俺は時間を止めただけだ。
あとは何もしていない。何も…出来ない。それ以上のことは。」

「十分でしょ?ただでさえ力の消耗の激しい『時』の魔法なのに…
止めた時間の中で自分以外にもう一人動かせるようにするのは大変だっただろ?」

「…少しはな。
でもあれだけの時間しか止めることが出来なかったのは…
ただの俺の力不足だ。」



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