アクアマリンの秘密
「ん?何かな?」

「あの…ちょっと聞きたいことがあるんです。」

「うん。オレが答えられる範囲だったら何でも答えるよ?」

「えっと…前に白斗さん、あたしには強大な魔力があるって言ってくれましたよね?」

「うん、言ったね。」

「でも…あたし…結局昨日も大したことは出来ませんでした。
紫紀さんが時間を止めてくれなければあたしはきっと死んでたと思います。
だから…もし…魔力があるんだったら…使いこなせるようになりたいんです。」


昨日のあたしは完全に『守られていた』
傷つかないように、傷つけられないように。

でもそれはみんなの迷惑になる。
『あたし』という『重荷』を抱えて戦えるほど、きっと敵は弱くない。
だからあたしも…みんなを守れないとしても…
せめてみんなの負担にならない程度に強くなりたい。


「どうしたら…使いこなせますか?あたしの力…。」



いつもみたいな優しい表情とは違って、少し難しそうな顔をしている白斗さん。



「白斗…さん…?」

「難しい質問だなぁ…。
なんていったって…君の力は未知数だから。」

「未知数…。」

「そう。良くも悪くも未知数なんだ。
君の力の最大値も最小値も分からない。」

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