恋色の紙ヒコーキ
「ちっ…違うもんっ!!」

「面白かったのに。」

「面白くなくていいのっ!!」

「あはは。
そんなに怒んないで。」


あたしを子供扱いするように頭を撫でる。

いつもだったら嫌なはずな子供扱い。

だけど陽だけは違う。

陽の温かい手に触れられることは心地いいの。


「じゃ、また明日ね。」

「うんっ!!
また明日っ!!」


そう言って、家に入ろうと陽が行った方向に背中を向けた。








その瞬間―…。


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