恋色の紙ヒコーキ

キャスティング

「舞台使用権が当たっちゃいましたーっ!!」

「はぁ?」

「だーかーらっ!!
舞台やるよっ!!うちのクラスで!!」

「「「「「はぁー!?」」」」」

「ちょ…飛鳥…
どういうことか説明して?」

「もーっ!!
同じこと何度も言わせないでよね、はる!!
だから!!
ウチのクラスで舞台使ってお芝居やりましょって話!!」

「意味…が分からない…。」

「だぁってー最後の文化祭じゃない?
だったら派手にやらかそうよ!!
脚本も監督もあたしに任せて♪
全部やるから!!
っていうかもう考えてあるし。

主役はね…
陽くん!!」

「え?俺?」

「はぁ!?陽!?」


あたしと陽の声が重なる。
トーンはかなり違ったけど…。


「当たり前じゃない。
で、相手役が神城さん。」

「あたし?」

「うんっ!!
イケメンの陽くん、美人の神城さんを使えばどんな脚本でも上手くいくと思わない?
もちろんチケットは即完売よー!!」

「え…あの…平山さん…?
俺、やるなんて一言も…。」

「っていうか相手役ってどういう意味よ!?
どういう話なの!?」

「まぁまぁ落ち着いてはる、陽くんも。
あのね…
あたしの考えではこうなの。」


飛鳥が説明を始めた。


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