恋色の紙ヒコーキ
「リリアは梨絵に任せるわ。あたしがマリアスやる。」

「ちょっと…神城さんが出ないと…。」

「出るわよ、マリアスとして。
あたし、森の中にいる娘って感じがしなくない?
むしろ絶対王女だと思うのよ。ね?陽もそう思うでしょ?」

「ま…まぁ…ね。
衣里香はむしろ王女のほうが近いっていうか似合ってると思います…よ。」

「ね、というわけで飛鳥さん。
役の交代をお願いしてもいいかしら?」

「え…ちょ…待って!!梨絵はいいの?」

「え!?ってあたしがリリア?」

「梨絵、絶対あなたのほうがリリアよ。
というかあたしがリリア出来ない以上、あなたがやるしかないわ。
ね?そう思うでしょ?」

「何その強引な理屈!!」

「梨絵はやってくれるわよ。そうよね?」

「え…いや…その…。」

「梨絵、自分で決められないようだから、あたしが決めてあげるわ。
梨絵がリリア、あたしがマリアス。
これで何の問題もないわ。でしょ?」

「ちょっと…!!」

「んー…まぁちょっと強引ではあるんだけど、でもまぁ今少しやってもらったけどそうかもしれないわねー…
神城さんの綺麗さって王女気質って感じがするし。」

「でしょう?」

「飛鳥っ!!」

「じゃ、リリアとマリアス交代ってことで!!
あ、はるは変わらずシェイルだから!!」

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