恋色の紙ヒコーキ
「そうだなぁ…
うーん…機嫌直しにうちにくる?」

「えっ!?」

「母さんが会いたがってるんだよ、はるに。」

「陽ママが!?あたしも会いたいっ!!」

「んじゃ、決定。行こう、はる。」



陽の優しい手があたしの手を包み込む。
たったそれだけのことなのにあたしはなんだかすごく嬉しくなる。



「あれ?もう機嫌直った?」

「うんっ!!ってちが…っ!!」

「手遅れー。はる、単純すぎ。」

「違うってば!!もー早く陽ママに会いたいっ!!」


あたしは照れる気持ちを隠しながら(ってもうバレバレだけど)歩くスピードを上げて陽の家に向かう。

そういえば陽のお家に行くのはいつぶりかなぁ…
結構行ってなかったかも、最近。

だってなんかごたごたしてたしなー…

でも陽ママめちゃめちゃ会いたいな。
優しくて可愛くて大好きなんだもん。


「機嫌良いね本当に。そんな会いたかった?」

「うんっ!!陽ママ大好きなんだもん!!」

「あれ?そうなの?俺、それ初耳なんだけど。」

「うそっ!?あたし前に言ったよ?」

「聞いてないよ、そんなこと。」

「じゃあ今言ったってことで♪超楽しみっ!!」

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