恋色の紙ヒコーキ
「なんで俺がバカなんだよ…
起きないはるが悪いだろ?」

「だって温かかったから…
つい気持ちよくて…
ってあれ?あたし寝たとき陽の腕に寄りかかってなかったっけ…?」

「そうだったんだけど、バランス崩して倒れそうになったから、その後はずっと抱えてた。」

「え!?うそっ!?ってごめん!!重かったでしょ!?
気持ちよかったとか言って寝すぎだよね!!」

「いきなり態度変わりすぎだよ、はる…
というか重くなかったし大丈夫。
それより怒りは収まった?」

「怒り?あ…いやまぁ…
よくよく考えればあたしが…悪いよね…うん…寝ちゃったし…
ってお腹減ったー!!
梨絵たちは?」

「先にご飯食べに行ったよ。」

「えー!!じゃああたしたちも早く行こう!!」


そう言ってはるのほうから握ってきた手。

それを俺もぎゅっと握り返す。

急ぎ足のはるの手をちょっと強めに引っ張った。


「え!?あ…ちょ…。」

バランスを崩しかけたはるを腕の中でキャッチする。
そしてそのまま、ほっぺにキスをした。


「な…に…っ…。」

「夜はみんなで花火だから、キスできそうなの今くらいしかないかなって…。」

「もーっ!!だから早くご飯だって言ってるじゃん!!」

「照れない照れない。」

「陽のバカっ!!」

「バカでいいよ、もう。」



*陽side END*

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