恋色の紙ヒコーキ
「もちろん陽くんと付き合いだしたってのが一番大きな変化だと思うけど…
そのおかげでいろんな気持ちを知ったでしょ?」
「いろんな…気持ち…。」
思い起こせば、本当に去年の夏から今年の夏にかけて、あたしはいろんなことを経験した。
陽に対して不思議な感情が湧きあがってきて、でもそれはなんなのか分からないまま修学旅行に行って…
陽と話せないのが辛くて、そこで初めて「離れること」の痛みを知った。
陽に告白されてどうしたらいいか分からなくなって、自分の気持ちを見失って…
それで辿り着いたのは「陽がそばにいなくちゃダメだ」ってこと。
それでやっと気付いた自分の本当の気持ち。
なのに彼氏と彼女の関係になるっていうのがどういうことか分からなくて陽をまた避けて…
少しだけ…素直になれた今年の春。
3年になって衣里香が転校してきてあたしにつっかかって来て、あたしはまた自信を失くして…
だけどどんなときも陽がそばにいて、いつもあたしを助けてくれた。
「あーっ…またかよ…落ちたし。」
「あ、俺も落ちた。
でも久哉のほうが早かったね。」
「陽!!てめーずりぃー!!」
「だって自己申告したじゃん、久哉。」
「あ、あたしも落ちた。
はるが優勝だねー!!」
「え?」
気がつくとあたしのだけ、ほんの少し残ってる。
「安藤!!ジュース買ってー♪」
「はいはい。」
そのおかげでいろんな気持ちを知ったでしょ?」
「いろんな…気持ち…。」
思い起こせば、本当に去年の夏から今年の夏にかけて、あたしはいろんなことを経験した。
陽に対して不思議な感情が湧きあがってきて、でもそれはなんなのか分からないまま修学旅行に行って…
陽と話せないのが辛くて、そこで初めて「離れること」の痛みを知った。
陽に告白されてどうしたらいいか分からなくなって、自分の気持ちを見失って…
それで辿り着いたのは「陽がそばにいなくちゃダメだ」ってこと。
それでやっと気付いた自分の本当の気持ち。
なのに彼氏と彼女の関係になるっていうのがどういうことか分からなくて陽をまた避けて…
少しだけ…素直になれた今年の春。
3年になって衣里香が転校してきてあたしにつっかかって来て、あたしはまた自信を失くして…
だけどどんなときも陽がそばにいて、いつもあたしを助けてくれた。
「あーっ…またかよ…落ちたし。」
「あ、俺も落ちた。
でも久哉のほうが早かったね。」
「陽!!てめーずりぃー!!」
「だって自己申告したじゃん、久哉。」
「あ、あたしも落ちた。
はるが優勝だねー!!」
「え?」
気がつくとあたしのだけ、ほんの少し残ってる。
「安藤!!ジュース買ってー♪」
「はいはい。」