恋色の紙ヒコーキ
「良くない方向に変わってしまう想いもあると思うよ。
だけど…少なくとも、俺たちの気持ちは変わらないと思う。
前に…はるに言ったよね?
たとえ離れ離れになったとしても、俺たちがお互いを想う気持ちは変わらないって。
それは笹川さんも久哉も一緒だよ、でしょ?」

「あったりまえだろ?
はるのことなんて忘れたくても忘れられねぇよ!!」

「はるは一生あたしの大事な親友なんだから…。」

「梨絵ぇ…。」


あたしは梨絵に抱きついた。


「梨絵ーっ大好き大好き大好きー!!」

「あたしも大好きーっ!!」

「何だよ梨絵…
俺にもそんなに『好き』とか言ってくんねぇのに。」

「あはは。
俺も大好きを連呼されたことなんてないかもしれないな。
ちょっと笹川さんがうらやましい。」

「俺もはるがうらやましいなー
あんな風に抱きつけねぇよ。」


「あ!!じゃあ約束しよっ!!」

「約束?」

「うんっ!!
卒業しても、また…
この海でみんなで花火やろうって約束。」

「うん!!約束するっ!!」

「俺も約束する!!」

「約束。」


< 151 / 297 >

この作品をシェア

pagetop