恋色の紙ヒコーキ
* * *

「まだ怒ってるの?」

「怒ってる!!」

「怒ってても可愛いけどね。」

「そんなこと言っても騙されないもん!!」

「騙されるって何にさ?」

「~っ…何でもっ!!」

「パフェ奢るから機嫌直してよ。」

「いーやっ!!
ってか言ってくれれば良かったんだよ?
結末はこういう風になりましたとかって…
なのに…あたしのリアクション見て楽しんでるんだもん!!」

「だからそれは…はるが可愛いからだって。」

「だーから!!あたしはそんな陽の言葉には騙されなっ…。」


俺ははるのことをぐっと引き寄せた。


「むがっ…なっ…何すんのっ!?」

「何って…抱きしめてるだけだよ。」

「抱きしめてるって…こんな通学路で!?」

「だってはるが怒りっぱなしだから…ね。」

「意味分かんないっ!!」

< 175 / 297 >

この作品をシェア

pagetop