恋色の紙ヒコーキ
「どうしたら機嫌直るの?」

「どうしたってダメー!!」

「んー…それは困るな。
それにもうすぐはるんち着いちゃうし…
喧嘩別れは嫌なんだけど。」

「っ…喧嘩じゃないんだからいいじゃん!!」

「喧嘩じゃないけど…
あ、秋奈さん。」

「あらー陽くん!!それにおまけの晴香ちゃん♪
今日、文化祭だったんでしょ?はる、トチらなかった?」

「はい。とても好評でしたよ。」

「そうなの!?頑張ったじゃない!!
ま、陽くんが出たんなら好評じゃないわけがないわよねー。
陽くん、せっかくだからあがっていきなさいよ。ね?はる?」

「ちょっ…秋姉!!何勝手なこと…。」

「あらなぁに?なんで『彼氏』が家に来るのを嫌がるのよ?
さてはあんたの部屋…また片付けてないんじゃ…。」

「そうじゃないっ!!」

「じゃあ問題ないじゃないのよ。
さぁ陽くん、あがってあがって!!」

「あ、じゃあ…お邪魔します。」


秋奈さんの登場により、半ば強引にはるの家にお邪魔することが決定した。
あー…はるの顔、またちょこっとだけ不機嫌になってる…
困ったなぁ…もう。

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