恋色の紙ヒコーキ

何を言おうとしてるのか…良く分からない。
怒ってない…の…かな？


「いや…やっぱり怒ってることにする!!」

「え？何？怒ってることにするってどういう意味？」

「そう!!あたし、怒ってるもん!!
あたしに何も言わずにあんな恥ずかしいことばっか…
あー…思い出すだけでも恥ずかしいっ!!
陽のバカっ!!」


もしかして…はるがツンツンしてたのは…

「ただ…恥ずかしかっただけ？」

「……っ…。」


どうやら図星みたいだ。

さっきから一向に顔を上げようとしないはるに胸の奥が少し苦しくなって、俺は思わずはるを抱き寄せた。


「陽…？」

「本当に…はるは可愛すぎるんだよ…。
こっちがペースを乱されるくらいにね。」

「ペースを乱される？」

「うん。」


はるに片思いしてた時も、両想いになっても…俺は変わっていない。

はるの一挙一動に左右されてる。
それが決して嫌なんかではないけれど。