恋色の紙ヒコーキ
「どうするの…?
っていうか、はるもはるで頑張らなくちゃダメでしょ?短大受けるんだから。」

「そうだけど…。」

「あのさ、あたしと久哉だって離れ離れになるよ?」

「え?」

「あたし、東京行くもん。」

「え!?梨絵、東京行っちゃうの!?
あたし梨絵とも離れ離れ!?」

「そうなるね。
っていうかみんな受かればだけど…。」

「みんな受かるよー
まぁ安藤は微妙かもしれないけど…
梨絵も陽も、絶対受かる。」

「まぁ合否までは分かんなくても…
目指す先は当然バラバラで、離れ離れになるよ。
それだけは確実。
でも…分かってたことでしょ?こうなることは。」

「うん…。」


あたしはバカだけど、そこまでバカじゃない。
だからちゃんと分かってたよ。
こうなるって。
だから見ないようにしてた。
それって逃げてたことになるのかな…?


「やっぱり…陽くんははるに一番応援してもらいたいんだと思うよ。
陽くんの言葉に、少しの嘘もないと思う。
それって、初めて陽くんがはるに対して…要求したっていうか…。」

「要求?」


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