恋色の紙ヒコーキ
「陽っ…!!」

「はる…?」


陽の顔を…なんだか久しぶりに見た気がする…
なんか…ちょっと痩せた?


「はっ…話があるのっ…!!」

「話?」

「うんっ…
今…時間…大丈夫?」

「大丈夫だよ。」

「あー俺、梨絵んとこ行くわ。
んじゃ、後はちゃーんと話しあえよ?じゃーな。」



そう言って行っちゃった安藤…

あたしと陽の間に流れる妙な空気。


「それで…話って?」

「ちょ…っとここじゃ言いづらい…んだけど…。」


あたしがもの凄い勢いで入ってきたから(そしてもの凄くでかい声だった)、図書館にいる人たちの目線はほとんどみんなあたしたちに向いている。
図書室の先生は不機嫌そうな顔であたしを見てるし…。


「それじゃあいつものところに行こうか。」

「え?」


そう言って不意に陽に繋がれた手にドキッとする。

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