恋色の紙ヒコーキ
「あの約束は嘘じゃないよ。
だから俺ははるから離れたりしない。
物理的には離れてしまっても…心だけは絶対。いつでもはるを想ってる。
だから心配しないでほしい。
俺がはる以外の人間を、本気で好きになるわけないんだから。」

「へ?」

「何その顔…
もしかして信じてない?」

「ちっ…違うっ!!
だけどっ…あたし…。」

「はるがこの世の誰よりも一番大事だってことは、俺の中で一生揺らがない。」

「あたし…離れてたらメールとかいっぱいしちゃうかもしれないよ?」

「いいよ。すぐ返信するよ。」

「……電話もしちゃうかもしれないよ?いっぱい。」

「いいよ。はるから電話来るとか嬉しいな、それ。」

「寂しいって泣き言ばっかり言うかもしれないよ。」

「いいよ。寂しいって思ってることをちゃんと俺に伝えて。
長期休暇のときとかに会えたときには、会えなかった分もずっとはるのそばにいるから。
ずっと抱きしめるから。今みたくね。」


そう言って俺はますます腕の力を強めた。


「陽っ…苦しいっ…」

「少し寒いからこれくらいで丁度いいんだけど俺は。」


俺は腕の中にすっぽりと収まったはるを見つめた。

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