恋色の紙ヒコーキ
「一緒に頑張ろうね、これから。」

「うんっ!!」


そう言っていつも以上に可愛い笑顔を向けてきたはる。

その笑顔を見るとやっぱり愛しいと…そう思う。



「帰ろうか。」

「うんっ!!帰ろうっ!!」


はるが俺の腕にぴとっとくっついてくる。


「珍しいね、はるからくっついてくるなんて。」

「あたしも…今日はなんだか陽から離れたくないんだもん。」

「そんなこと言うと、本当に俺、離さないよ?」

「いいよーっ!!
だって今日は久しぶりに陽の顔ちゃんと見れたし、陽と話せたりして嬉しいからねっ!!」



離れる日は近いうちに必ず来る。
それは変えられない。でも想いも変わらない。
『寂しい』のは同じだよ。
だけど二人で寂しさを埋めていこう。


「やっぱり陽の隣が一番安心するっ!!」

「俺もはるの隣が一番安心するよ。」



きっと、さっき俺が言った言葉の真意なんて分かってないんだろうけど、とにかく今、はるが隣にいて、笑顔を向けてくれるだけで幸せだから…


*陽side END*

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