恋色の紙ヒコーキ
観覧車の中に乗りこんだあたしたち。
なんだか…久々に向かい合わせに座るような気がする。


「け…結構狭いね。」

「そう?
あ、はる、こっち来る?」

「えっ!?いや…こっちでいい。」

「なんでさ。おいでよ。隣。」

「いいっ!!」

「あっ…あと…10秒。」

「へ?」

「はる。下をちょっとだけ見てて。」

「うん?」

「5、4、3、2、1…。」



パアっといきなり明るくなる風景。


「え?なっ…何これ…?凄く…綺麗…。」

「クリスマスイルミネーションの点灯の時間なんだよ。今が丁度ね。
上から見るのも良いかなって思って。」

「綺麗…ほんっと綺麗!!
あとであそこ歩こうよ!!」

「うん。」


今年はクリスマスの時期に全然遊べなかったから、イルミネーションとか全然見なかったんだよね…
だから今年初イルミネーションかも…


「陽、ありがとうっ!!
すっごく綺麗!!観覧車の中から見れてすごく嬉しいよ♪」

「なら良かった。
あ、それとはる。」

「へ?」

「渡したいものがあるから、こっちに来てほしんだ。隣に。」



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