恋色の紙ヒコーキ
「そんなに喜んでもらえるなんて思ってなかったよ。」

耳元で甘く囁く陽。
いつも聞いてる声のはずなのに、なんだかいつもと違く聞こえてあたしの心拍数は急激に上がる。

「ありがとう…陽っ…本当にありがとう…!!」

「いえいえ。どういたしまして。」

「あっ…あのね…あたしも…。」


そう言って陽から少し離れる。


「これ…クリスマスプレゼント。」

「開けてもいい?」

「…うん。」


陽が丁寧に包みを開ける。


「これ…手袋?」

「うん…一応…だけど…。」

「手編み…?」

「がっ…頑張ってみました…
でもごめんね。微妙にいびつで…。
でも去年あげたマフラーに合わせて作ったつもりだから…。」

「…時間かかっただろ?」

「あ、それがね、去年で結構上達してたみたいで、やり出したら意外とスピーディーにできたんだよ!!」

「ただでさえ受験勉強で忙しいのに…。」

「ううん。いい息抜きになったよ。」

「ありがとう…はる。大切にするよ。」

「うんっ!!」

「あ、それとね…実はこれ…。」


そう言いながらあたしの右手の薬指にある指輪に触れる。



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