恋色の紙ヒコーキ
「行こうっ!!陽っ!!」

「え?」


あたしは陽の手を引っ張って走り出す。

最初は驚いていた陽が、優しく手を握り返してくれる。


「陽っ!!」

「ん?」

「好きっ!!」

「え?」

「好き好き好きー大好きーっ!!」

「え?どうしたのはる…?」

「なんだか叫びたくなったから叫んだだけ!!」

「なにそれ…。」

「いいのーっ!!」

「あ、はる。」

「え?」


ぐっと引かれて少しバランスを崩し、あたしは陽に抱き止められる。



「俺も好きだよ。」


陽のグレーの瞳に捉えられてあたしは動けなくなる。
そんなあたしに降ってくるのは、優しくて甘い陽のキス。

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