恋色の紙ヒコーキ
「お待たせっ…待った?」

「ううん。
あたしと陽もさっき来たところだから大丈夫だよ。」

「んじゃーみんな揃ったことだし、行こうぜ。
お守り買わねぇーと。」

「そうだっ…お守り買わなきゃ…。」

「っしゃー!!はるよりぜってぇ先に買う!!」

「あたしだって負けないんだから!!」



「あーあ…彼女を置いてくなんて久哉もバカだなぁ…」

「ねー…言ってあげてよ。
っていうかあたしも言っとくね。彼氏置いてくなんてバカだからって。」

「あはは、ありがと。」

「いえいえ。陽くんこそありがと。」

「それにしても…あの二人は…
というかはるは、どうも久哉と一緒にいるとつられちゃうみたいだね。」

「あ、それすっごく分かる。
なんか暴走しちゃうんだよね。二人して。」

「うん。で、俺たち二人がそれを黙って見てる感じになっちゃうよね。」

「うん。だってついてけないもん。ずーっとあんなテンションじゃ。」

「そうだね。」

「陽ーっ!!早く早く!!」

「梨絵ー何してんだ置いてくぞ!!」

「はいはい。じゃ、笹川さん、行こうか。」

「置いて行ったのは久哉なのになー…。」

< 228 / 297 >

この作品をシェア

pagetop