恋色の紙ヒコーキ
*陽side*

「どういうつもり?陽…
あなたの部屋ではるちゃんを一人占めするなんて…
ねぇあなた!!」

「まったくだよ、陽。
せっかく晴香さんが遊びに来てくれたっていうのに。
それに私たちだって話がしたいんだよ。」

「だから…俺が先だから。
あとでちゃんとリビングにも連れてくるよ。」

「早くしてちょうだいね。」

「…ホント父さんも母さんもはるのこと好きだよね…。」

「そうよー♪
さ、切ったわよ。早く持って行って早くリビングに連れて来て!!」

「……分かったよ。」


俺はケーキを二つ持って階段を上った。




「陽遅いよーっ!!
っていうかケーキ食べるんだったらリビングで陽ママと陽パパと食べたかったっ!!」


そう言ってケーキを頬張るはる。
すっかりさっきの出来事を忘れてる。
あんだけ迫ったんだけどな。
しかもほっぺにクリームついてる。



< 242 / 297 >

この作品をシェア

pagetop