恋色の紙ヒコーキ
「行くって…どこに?」

「今日はね、はるとゆっくりしようと思ってたんだ。
どこか行きたいとこはある?」

「え?あたし…何も考えてなくてっ…
っていうか陽が行きたいとこに行くのかなって思ってた。」

「そっか。じゃあ俺んちにおいでよ。
今日、俺んちでゆっくりしない?」

「でも…迷惑じゃない…?」

「今日父さんと母さん、二人で出掛けてるんだ。
夕飯は母さん作るって言ってたけど…。
だから全然迷惑じゃないよ。
というか…今日…。」

「ん?」


陽がなんか言いにくそうに下を向いた。
え…?なんだろ…
なんか言いにくいこと…?何…?


「陽…?」



あたしは俯く陽の顔を覗き込んだ。

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