恋色の紙ヒコーキ
「う…うん。あ!!あともう一個!!」

「なに?」

「今日じゃなくていいから…
中学校の時のこと、あたしに話してほしいの。」

「中学の時のこと?」

「うん。
あのね…よく考えてみたらあたし、この学園に来る前の陽のこと、なんにも知らないなって思って…それで…。」

「話してなかったっけ?」

「うんっ!!陽とは全然中学の話とかしたことないよっ!!」

「そっか…。」


よくよく考えてみればそうなんだ。

俺とはるが出会ったのは高1の春。
付き合いとしてはまだ2年だけ。

でもなんでだろう…
ずっとそばにいた気がするから、言ってないことなんてないように感じてしまう。


「話すよ。
もうちょっと落ち着いたらね。」

「落ち着く?」

「うん。
しばらく衣里香がうるさそうだからね。」

「そういうこと…。」

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