恋色の紙ヒコーキ

突然の告白

もう4月も終わりごろ…
でいつもならクラス全体も落ち着いてくる頃…なのに…
まだ少しざわついたまま。どこか落ち着かない毎日。


「あー…またやってるのか…な…?」


あたしは観念して教室に入る。
あの子が転入してから、一段とうるさくなった気がする…



「陽ーっ!!今日は一緒に帰れるでしょう?」

「だから衣里香…」


呆れた顔で絡みついた神城衣里香を振りほどく陽。
それでも彼女が懲りることはない。


「だって今日は放課後何もないでしょう?」

「何もなくないよ。あ、はる!!」


あたしが教室に入ってきたのが見えたのか、陽がこっちに向かってやってきた。



「今日、バスケでしょ?」

「うん。陽はサッカー?」

「うん。はる、最後の試合はバスケで出るの?」

「うんっ!!今のところそうしよっかなって思ってる。
バスケ部部員すごく少ないし…
あたし、やっぱりバスケ好きだしね。
陽も、あたしと同じ理由でサッカーでしょ?」

「当たり。」


あたしたちは顔を見合わせて笑った。

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