恋色の紙ヒコーキ
「いやっ…明日の放課後…
体育館の裏に来ていただきたいんです…けど…。」

「明日の放課後ね…
分かった!!じゃあまた明日ね。」

「はいっ!!ありがとうございます!!」


男の子は猛ダッシュして廊下を駆け抜けて行った。

ふと横を見上げると…

さっきよりも不機嫌そうな陽の顔。

おまけにため息までついてるし。


「え?なんかあたし…マズいことでも言った?」

「言った。」

「え!?だって話があるって言ってたから…ねぇ…?」

「はる…それがどういう類の話だか、ちゃんと分かってる?」

「どういう類?」

「そう。何を言われるか、想像はついてるの、って聞いてるんだけど…。」

「想像…ついてないけど…。」



はぁ…とまたあたしに向かって深いため息をつく。
あたしは陽の表情の真意が読み取れないまま。






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