恋色の紙ヒコーキ
*梨絵side*

「あ…切れちゃった。」

「はるだろ?なんだって?」

「なんか、すごい焦った声で電話してきたから何かあったんだと思うけど…
あたしたちの邪魔しちゃ悪いからって何も言わずに…切られちゃった。」

「そういう風に切られると逆に気になるのになー…
そういう人の気持ちってもんをはるは分かってねぇなぁ相変わらず。」

「そうなのよ!!あーむずむずするっ!!はるのバカ!!」

「コレ食ったら学校戻る?
はるが電話してきたのって学校からだろ?」

「多分…でもいいの?」

「何が?」

「だって…せっかくのデートだし。」

「でも気になるんだろ?」

「それは…そうなんだけど…でも…。」

「俺のことはいいから。
別に今日だけが休みってわけじゃねぇし。
今はその緊急事態っぽいもののほうが優先。」

「…ありがとっ!!」


久哉は、ホントにあたしのこと分かってくれてるなーってこういうときに思う。


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