恋色の紙ヒコーキ
「明日、弁当作ってくんね?」

「え?お弁当?」

「うん。そしたら明日昼飯一緒に食えんじゃん?」

「えぇ!?だってあたしそんなに料理上手くない…」

「チョコは美味かったけど?」

「お菓子は別だもん!!」

「いーから頼むよ。
今日の埋め合わせってことで。」

「うー…もう…しょうがないなぁ…」

「よっしゃ。んじゃ、明日楽しみにしてんな。」

「んー…あんまり期待しないでよ?」

「これがしないでいられるかっての。お、着いた。」


気がつくとあたしの家の前。


「んじゃ、明日な。」

「うん…一応頑張ってみます…。」

「梨絵。」

「え?」


あたしはその声に顔を上げる。

ふっと額に感じる優しい感触。


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