恋色の紙ヒコーキ
「ねぇ梨絵ー…。」

「なーにー?」

「梨絵ってさ…。」

「うん?」

「進路とか…決まってる?」

「え…あー…少しはね。」

「え!?何!?教えてっ!!」

「んー…そういうはるは?」

「決まってないから聞いてるの!!」

「そういうことね。」

「ねー教えてよ!!」

「…美容師。」

「美容師…?」

「うん。美容専門学校に進もうって考えてるよ。」

「いつから決めてたの?」

「んー…もともと興味はあってね。だから専門学校行って、勉強したいなって思ってる。」

「そうなんだ…。」

「はるは?なんか興味あることとかないの?」


梨絵にそう尋ねられても、あたしの頭の中に浮かぶものは何もなかった。

あたしが興味あることって…
なんなんだろう…?
考えたこともないことだから、答えどころか考える筋道さえ見えてこない。

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