恋色の紙ヒコーキ
彼女は…ここ最近はしばらく大人しかったんだけど…な。

あたしはおそるおそる声を出す。


「な…んですか?」

「なんですかじゃないわよ!!
ここじゃちょっと…だから…来なさい!!」

「え…あ、あたし陽を待ってるんだけど…!!」

「うるさいわね!!あたしが話があるって言ってるんだから黙ってついてくればいいのよ!!」

「えぇー!?」


なっ…何その強引な理屈!!
そうは思ったけど、彼女があたしの腕をかなり強く掴んでて振りほどけない。
普段の彼女からこんなに力があるとは思えないんだけどな…。


そうして連れてこられたのは教室。
電気を彼女がつける。


「話って…?」

「あなた、陽の試合、見に行かないつもり?」

「え?」

「あたしに同じことを2回も言わせないでくれる?
質問に答えなさい。」

「えっと…試合…見に行かないっていうか…見に行けないんですけど…。」


正直に言った。
だけど、その答えが気に入らなかったらしく、彼女の顔はすぐさま歪む。

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