恋色の紙ヒコーキ
熱は37度8分。


「はい、ベッドから出ないでね。
おかゆ、あとで作って持ってくから。」

「秋姉、今日学校は?」

「午後出勤よ午後出勤。」

「そっか…。」

「いいからベッド!!
なにはともあれすぐさまベッド!!」

「分かってるよ…。」


あたしはベッドに潜り込む。
だけど、そうすると嫌なことばかりが蘇る。
また泣きそうになる。

でも…今日風邪引いて良かったかもしれない。
陽にも…神城衣里香にも合わせる顔がないし…

って陽!!
あたし、昨日先に帰るってメールして…
そのままだったような…?


カバンの中からケータイを探す。

着信2件。
メール1件。


どっちも陽からだった。

陽の名前を見るだけで、ちょっと苦しい。

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