恋色の紙ヒコーキ
* * *

From:五十嵐陽
sub:

何かあった?
いつでもいいから連絡してほしい。
何かあったんなら、なんでも聞くから。

* * *


パタンと携帯を閉じる。


どうして気付くの…?
ただ『用事思い出しちゃったから先に帰るね。』ってメールしたのに、それが嘘だって…
あたしに何かあったって…
どうして陽には分かっちゃうの…?


涙がまた溢れてくる。
本格的に止まりそうにないから困る。


どうして…?
どうして陽には全部分かっちゃうの…?


答えが見つからない。



あたしは深くベッドの中に潜り込んだ。


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