恋色の紙ヒコーキ

「ちょ…な…え…？」

「はる、一応病み上がりだから…寝よ？」

「え？陽も一緒に寝るの？」

「だって、今はるのこと離したくないから。」


俺は腕の力を緩めるつもりなんてさらさらなかった。
はると向かい合わせになる。


「結婚したら、こういう風に寝るのもいいね。」

「けっ…結婚!?」

「なんでそこ噛むんだよ…。」

「だって結婚とかそんな先のことっ…。」

「はるは結婚したら寝室は夫婦一緒派？それとも別派？
俺はこうやってはると一緒に寝たいな。」

「ちょっと陽!!人の話聞いてる？」

「聞いてるって。ちょっとこういう未来もいいなって思っただけ。
さぁはる、寝な。」


そう言って俺ははるのおでこにキスをした。


「～っ!!寝るっ!!」

そう言うとはるはくるっと俺の方に背を向ける。


「なんで背中向けんの？」

「無理っ!!陽のほう向いてたら一生寝れない!!」

「しょーがないなぁ…はるは。」


俺ははるの背中からぎゅっと抱きしめる。

いつの間にかはるの寝息が聞こえてきて、

俺も意識を手放していた。


*陽side END*