レゾンデートル
6 衝撃
イマイチ状況を把握しきれていないであろう優羽里ちゃんは、大きな目を丸くして数回まばたきをしたあと、雛春くんの手を引いた。
「さぁ、どうぞ中へ入ってください。お客様もです」
にっこりと綺麗に微笑んではいるが、その笑顔からは貫禄が感じられる。
優羽里ちゃんに言われるがまま、私達は優羽里ちゃんの部屋に入る。
するとガードマン達が慌てた様子で「お嬢様、見ず知らずの奴らを中に入れるなんて無用心にも程があります!」と叫んだ。
けれど優羽里ちゃんは動じない。
「見ず知らずであろうと、お客様には変わりありません。それを走って追うだなんて…
貴方達はそれ相応の罰を覚悟しておきなさい」
淡々と告げる優羽里ちゃんに、その場の全員が息をのむ。
優羽里ちゃんは、部屋に入り扉を閉めた。
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