レゾンデートル



「しっかり掴まってなよ?」


にやりと笑った後、愛琉は優羽里ちゃんを抱き抱えたまま、3階から飛び降りた。


「ゆ、優羽ちゃん!!」


二人が飛び降りた窓から、雛春くんが下を覗く。
二人は無事なのだろうか。

窓から身を乗り出して下を見れば、そこには明るく手を振る愛琉と、ポカンとしている優羽里ちゃんがいた。


「ちょ、何で無事なのよ!」


愛琉の双子の兄である来琉に聞くと、来琉は何食わぬ顔で「さぁ?知らね。まぁアイツ頑丈だからな」と言い放った。

私と雛春くんが呆然と立ち尽くしていると、突然来琉が私と雛春くんを担ぎ上げた。



まさか、





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