レゾンデートル
え?もしかして、え?
優羽里ちゃん、愛琉のこと好きなんじゃ…?
私が少し興奮しながらそんなことを考えていると、来琉がふいに口を開いた。
「まぁ、立ち話もなんだから、早く入れよ」
そう言って玄関の扉を開いた来琉に続き、愛琉も「そうそう!入って入って!」と笑う。
私達は遠慮しがちに「お邪魔します」と言って家に入った。
***
「ねぇ、お家の方は?」
私が尋ねると、来琉は少し微笑んで「まだ仕事。夜遅いんだよ」と言った。
なんだか聞いてはいけなかったことのようで、私は「そう」とだけ返した。
通された部屋のソファに私達が腰掛けている間に、愛琉は飲み物を用意していた。
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