レゾンデートル
あれからしばらく時間が経過した。
あのあと来琉が下りてきて、話は中断された。(私としては良かったんだけど、愛琉は残念がっていた)
それから愛琉と来琉と連絡先を交換して、来琉に家まで送ってもらってしまった。
家への帰り道、来琉も私も無口で、なんだか凄く気まずかったのを覚えてる。
けれど来琉が私の歩幅に合わせて歩いてくれていて、照れ臭いながらも嬉しかった。
私達が最後に交わした言葉は、その時に言った「またね」だった。
それから私達は一度も会っていない。
あれから月日は流れて、私達は中3の夏を迎えた。
この時からだろうか、私達の運命が変わり始めたのは。
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