Protect~守る~


『……』

いつの間に来たんだろう、と眉間に皺を寄せて考えてしまう。

すると男はニカッと笑って八重歯を見せながら言葉を発した。





「こんにちは、こんばんわって言った方が正しいかな?」

『…』

 
もちろん、あたしは無言状態のまま男を見上げる。

あたしは椅子に座っていて、男はあたしの前の席の机にストンと腰を下ろす。



 
何でこんなヤツが、残ってるんだろうと疑問が浮かぶ。







「あのさ」

男は横に顔を向け、目をそらしながら言った。



『あんた、誰』

足を組んで、一旦下を向いてから顔を上げて男に睨みながら

あたしは口を開いた。




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