Protect~守る~






「――へぇ"幽"か…いい名前だな」

思わず目を見開いた。

この男は、今…何て言った?



いい、名前…?




こんなあたしの名前がいい訳がない。

お世辞もほとほどにして欲しい。

 



あたしはコイツをキッと睨みつけ、

「お世辞なんか言うな」

天笠が震え上がったのと同時に、言い捨てた。






何でこいつだけはそう言ってくるのだろう。

どうせ、ただのクラスメイトだけは知りたいってか?


それとも一人だったから、可哀想っていう同情の目線で?




そんなのいらない。




だから…近寄るな。

あたしに近づくな。


< 16 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop