Protect~守る~




「……っ」

青ざめた顔をしながら、あたしの顔を伺(うかが)う天笠もも。

あたしはそんなの関係なしに、バッサリ言った。




『あたしに近づくな』

 そう言った後、鞄を持ち乱暴にドアを開けて教室を出た。




頼むから、近づかないで欲しい。
 
また……誰かを傷つける事になる…。





あたしに近づくと、ろくなことない。


だから、絶対に近づかない方がいい…。



どうでもいいなら、あたしは一人の方がいい。

誰かといると、きっと―。





今のあたしには、こう思うことしかできなかった。


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