Protect~守る~
最初から親は信用してない。
いなくなろうとも、心配したことは一回もない。
別に夜逃げとかそういうのは…どうでも良かった。
逆にいなくなってくれて良かった。
けど……
大事な弟までも、奪った。
そこだけはどうしても納得がいかなかった。
どうして弟が?
無関係なあたしの弟が?
あたしのたった一人の理解者でもあった大事な弟が?
許せなかった。
弟を奪った親戚が許せなかった。
何て自分勝手なのだろう―?
そう思った。
だから、あたしはもっと暴れだした。
一時期だけは暴れず、普通のオンナノコを満喫できたが…。
やはりあたしには向いてない。
その暴れだした結果が
"狼"だった。
これは全て、あたしの背負った宿命。