光~君への想い~
朝陽が差し込んで包まれている。明るくにぎわっている教室にいると、嫌な事も忘れてしまう。



「光ー宿題見せてー(泣)」
泣き顔になって私に近付いてきたのは千歳(チトセ)だった。
「もぉーまた?いい加減自分でやれよ…」
「ごめん…」
千歳が謝ったので、私は数学の宿題を手渡した。
「氷華中って宿題多いよねー」
「しょうがないよ。公立だし」


私達の通う、氷華(ヒョウカ)中学校は、受験で受かった子が集まっている。
私も受験に受かってここに来た。…いや、「逃げてきた」の方が正しいかな。
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