今夜,君と…。
「うん。うん。ちょっとごめんな!後でかけ直すな!」



亮平は電話を切った。

「お前,何で服着てんねん?」

「…電話…誰?」

「ああ,友達。」

「あたしとおるのがバレたらあかん友達?」

「はあ?何言ってんねん!!」


「浮気…してんの?」


「…浮気?ハハハ!」

「…?」

「浮気ってかお前とは別れたやろ?」

胸が苦しい。

じゃあ何で呼んだん?

抱こうとしたん?

言葉にならず涙がこぼれた。


「また泣くやろ…うざいから帰れや。」


「…ちなつは慰めるのに…?」


つい口をついた。

「何でお前っ?!!…携帯みたんか?」

あたしはゆっくりうなずいた。


そこからは覚えてない。

ただ振りおろされる亮平の手が怖くてうずくまってた。

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